近頃「SDGs」という言葉をよく耳にするようになりました。
SDGsとは「Sustainable Development Goals」を略したもので、「持続可能な開発目標」という意味です。
SDGsの中で最も大事なのは「Sustainable」つまり「持続可能」という部分ではないでしょうか。
一時的ではなく、持続可能であることが大事なのです。

SEOも「サステナビリティ」が必要な時代

さて、冒頭から社会問題について取り上げましたが、これはSEOの業界でも考えなければならないことです。

Search Off the Recordのポッドキャストにて、ゲイリー・イリェーシュ（Gary Illyes）氏は「2022年に検索セントラルに期待すること」というテーマについて話しています。
その中の「環境に優しいクロール」について紹介します。

SEOにおけるサステナビリティな事項として「Googlebot」のことを例にしました。
Googlebotは各サイトの情報を調べる際に使用されていますが、これを動かすことにも電力の消費が行われています。
だからこそ、Googlebotを無駄に消費しないための「環境に優しいクロール」が必要だと考えているのです。
環境に優しいクロールとはつまり、「無駄のない効率的なクロール」ということです。

リフレッシュクロールに改善の余地あり

ゲイリー氏が挙げたクロール効率の改善手段として「リフレッシュクロール」の頻度改善があります。
Googlebotのクロールには「ディスカバリークロール」と「リフレッシュクロール」があります。
「ディスカバリークロール」は初めてそのサイト（ページ）を調べる時のクロールですが、これに対して「リフレッシュクロール」とは一度クロールしたことがあるサイト（ページ）への再クロールのことです。
このリフレッシュクロールにおいて、「必要か不要か」の判断（見積もり）にはまだ改善の余地があるとゲイリー氏は考えています。

たとえば、ニュースの一覧ページであれば数秒・数分の単位でリフレッシュクロールをしなければならないですが、ニュースを発行している会社の概要やライターの紹介ページのリフレッシュクロールはさほど必要がありませんよね。
こういった部分での改善点がまだまだあるようです。

ウェブマスターにできることはなにか？

リフレッシュクロールの見積もりに関する技術はGoogleになんとかしてもらうとしても、我々ウェブサイトを扱う人間にも課題はあります。
必要のない無駄なページを放置していたままにしていれば、それもリフレッシュクロールの対象になる可能性があるわけですが、これはサイト運営者側でなんとかできるはずです。
必要が無いのなら404を返したり、301を返したりすることでGoogleの無駄なクロールを抑えることはできるはずです。

まとめ

今回はSearch Off the Recordのポッドキャストで話題になった、「環境に優しいクロール」について話しました。
冒頭のSDGsもそうですが、誰かがやっているのをただ静観しているだけではいけません。
ひとつの事案に対して、提供する側も利用する側も協力的にならなければ解決はしません。
リフレッシュクロールの例であれば、Googleだけに任せるのではなく、我々ウェブマスター側もできることを見つけて改善していくことが大事なのです。